防災食、備蓄できてますか?

2021.03.10

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東日本大震災より10年が経とうとしています。震災での教訓を活かした防災教育も行われるようになりました。備蓄食品の種類も格段に増加しています。

災害発生時には公的機関からの支援が重要ではありますが、各家庭において備蓄食糧を確保する自助的な活動と、地域や地元の業者と協力する共助体制づくりが必要になります。

では、どのようなものを、どれくらい準備すればよいのでしょうか。農林水産省の「緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイド」によると、備蓄食品は家庭内において3日分、できれば1週間分程度の備蓄が望まれています。

ローリングストック

ローリングストックとは、普段の生活で食べる食品を少し多めに買い置きしておき、賞味期限の古いものから消費し、消費した分を買い足していくことで、常に一定量の食品が家庭内で備蓄されている状態を保つ、という方法です。

備蓄の目安は家族の人数×最低3日分といわれますが、できれば1週間分を備えることが推奨されています。

水の備蓄

水は1人あたり1日3リットルが備蓄の目安です。料理、飲料として食事用や食間の水分補給に必要です。

水道水は塩素の効果で3日程度は飲料水として使用可能なので、清潔な容器に入れフタをして保存する方法があります。通常のミネラルウォーターの賞味期限は約2年程度、長期保存型のミネラルウォーターは5~10年です。

備蓄食品を選ぶ時のポイント

備蓄食品は大別すると「非常食」と「日常食品」があります。

非常食は、災害時の備えとして用意し、主に災害時に使用するもの。場面に応じて、日常でも利用が可能です。

日常食品は、日常から使用し、かつ災害時にも使用します。非常食だけでなく、日常食品もローリングストックしておくと安心です。

 

1 炭水化物に偏らず、たんぱく質補給も考慮

災害発生直後はエネルギー補給ができる炭水化物が中心になりますが、たんぱく質も重要な栄養素です。おすすめは缶詰で、ツナ、サバ、イワシ、サンマなどの魚介類、コンビーフ、牛肉の大和煮、焼き鳥などの肉類です。缶詰は長期保存が可能なうえ、日常にも手軽に使えます。

 

2 ビタミン・ミネラル類

大規模な災害時は長期間にわたり野菜が摂取しにくくなり、結果としてビタミン・ミネラル・食物繊維などの身体の調子を整える栄養素が不足します。

下記の副菜、果物を参照し、準備をしましょう。

 

また、外出中の災害発生を考慮し、普段から職場などに水や菓子類などの持ち歩き用品も備えておくと良いでしょう。

 

 

【主食】になるもの

ごはん、パン、麺類などエネルギー源になります。

・米、パックご飯

・小麦粉、米粉、餅

・乾麺(そうめん、うどん、そば、スパゲティ)、カップ麺、インスタント麺

・缶詰パン、乾パン

 

【主菜】になるもの

たんぱく質、脂質の補給ができます。

・肉・魚・豆などの缶詰

・レトルト食品…丼、カレー、パスタソース

・充填豆腐

・乾物…大豆ミート、高野豆腐、ビーフジャーキー、かつおぶし、桜えび、煮干しなど

 

【副菜】になるもの

ビタミン、ミネラル、食物繊維の補給になります。

・梅干し、漬物、日持ちする野菜

・野菜の缶詰…野菜ジュース、トマト缶、コーン缶

・乾物…のり、ひじき、切干大根、わかめ

・インスタント…味噌汁、スープ類

 

 

【果物】

ビタミン、ミネラル、食物繊維の補給になります。

・日持ちする果物類(みかん、りんご、柿など)

・果物の缶詰

・果物ジュース

・ドライフルーツ

 

【乳製品】

・ロングライフ牛乳、スキムミルク、粉チーズ

 

【菓子類】

・キャンディ類、チョコレート、ビスケット、せんべい、スナック菓子

 

【調味料】

・塩、砂糖、しょうゆ、みそ、マヨネーズ、ケチャップ、油、バター、酢、ドレッシングなど

 

要配慮者のためのストック

乳幼児、高齢者、慢性疾患・食物アレルギーの方などに向けて、家庭備蓄を行う際に必要な情報、災害時における食事の注意点などをとりまとめた資料も公開されています。災害時は物流機能の停滞などから特殊な食品が手に入りにくくなります。前もって準備しておくことが大切ですね。

 

 

実際に備蓄食品を見直してみました

ステップ1:家庭にある食品をチェックする

(※チェックシートは農林水産省のホームページよりダウンロードができます)

ステップ2:栄養バランスを考え、家族の人数や好みに応じた備蓄内容・量を決定する

ステップ3:足りないものがあれば買い足す

ステップ4:賞味期限が切れる前に消費し、消費した商品は再び買い足す

※1~4まで繰り返す

 

 

「備蓄していたつもり」でしたが賞味期限が切れているものもありました。

赤ちゃんが生まれたので粉ミルクや液体ミルク、哺乳瓶、レトルト離乳食が必要となります。合わせて紙おむつ、おしりふきもストックを追加しました。

家族で備蓄チェックを行ったことで、子どもの防災への関心も高まりましたし、災害が起きたらどうするか話し合うことができ、共通認識が持てたように思います。

防災食の備蓄は常にチェックしていきましょう。

 

参照:農林水産省「災害時に備えた食品ストックガイド」

この記事の著者のプロフィール

加藤知子

管理栄養士、看護師

一般社団法人食サポートオフィス代表理事。主に医療機関に勤務し、通院患者さんの栄養状態の管理や外来での食事相談を担当。Webサイト・雑誌・書籍への掲載やレシピ提案も精力的に行っている。

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