昨年より続く新型コロナウイルス感染症の蔓延で、多くの方の生活スタイルが変化したと思います。業種の違いもありますが、リモートワークの推進が加速したことで働き方が大きく変わり、食生活や運動習慣に影響が出た人が多いようです。食生活での優先順位…もちろん感染症を予防したい、ということ以外にも食費を抑えたい、家事負担を減らしたい、など何に重点を置くかは個人差があり、各家庭での食生活やそれに付随する悩みも様々だと思います。
栄養指導・食事相談で寄せられる相談内容も、簡単に作れるレシピ・献立例を教えてほしいという需要が増えてきたことを感じています。
寄せられた意見・相談内容
・1日3回自炊になり、調理に疲れる
・買い物に行く機会が増えて時間的・身体的な負担が増えた
・何を作ったらよいか毎回悩む
・レシピ検索に時間がかかる
・食事の準備に時間がかかり、ストレスがたまる
・余計なもの(新製品やおやつなどの嗜好品)を買ってしまう
・デリバリーを利用しているが割高で食費が増えた(自炊をしない・できない環境の方)
厚生労働省の「新しい生活様式」の実践例をもとに、3つのコツで食事づくりの負担を減らしながら、食生活を楽しんでいきましょう。
1 食材の在庫をチェックする
2 メニューの計画を立てる
3 計画に沿って食材を購入する
1 食材の在庫をチェックする
冷蔵庫や食糧庫の中に、何がどれくらい入っているか把握していますか?また、賞味期限はどうでしょうか。賞味期限内に美味しく食べたいものです。
大きな冷蔵庫を使用している方に多いのが、在庫を把握できていないことが多く、同じ食材をいくつも購入したり、食べきれずに腐らせて破棄してしまったり人が多いようです。
・定期的に冷蔵庫内の食材チェック
・買い置きの食材の賞味期限を確認
必要以上に食材を購入しストックを増やしてしまった結果、食べきれずに捨ててしまうことがあります。把握できる、食べきれるくらいの量を買うようにすると良いですね。
おすすめは月末に家の中の在庫をチェックすること。賞味期限切れの食材や調味料などを整理するとすっきりしますし、メニューの計画が立てやすくなります。
2 メニューの計画を立てる
自宅に残っている食材と賞味期限が確認できたら、1週間~10日単位で献立をざっくり決めておくとよいでしょう。全て手作りすると疲れるので、インスタント食品、調理済みの冷凍食品やレトルトのおかずも適当に組み入れていきましょう。
我が家では野菜・果物のおまかせセットを宅配注文していますので、届いた野菜の内容を確認してから肉・魚・大豆などのメインおかずとなる食材を購入します。
届いた野菜を元に、献立を考えます。
献立はルールを決めておくと楽になります。
下記は簡単な献立の立て方の例です。
- 朝飯はルーティン化する:パン、乳製品、くだもの または ごはんと味噌汁 など
- 夕飯のメインおかず:肉・魚・大豆を交互にする など
- 昼食:前日の夕飯の残り物+冷凍したおかず
- その他のルール:麺料理は週2回まで など
3 計画に沿って食材を購入する
食材の購入頻度は家族の構成人数や生活スタイルによって違うようです。「毎日買いに行く」という人もいれば「まとめて週に1回買いに行く」など多様化しています。現在ではネットスーパー、食材宅配などのサービスが充実してきているので、直接の来店を減らしたい方や、重いものが持てない方、自転車や車がないという方は配達サービスがおススメです。

私は週2回程度、スーパーマーケットにて直接食材を購入していましたが、コロナ禍を機に1日3回自炊になり食材の購入方法も見直しました。現在は、通販を中心として、必要時に週1回スーパーで買い足しするようになりました。
スーパーにも1人または最低限の人数ででかけます。休日の店内は混雑しがちで会計時のレジも行列です。店舗により混雑しやすい曜日・時間帯が店舗入り口に掲示してあることもありますので、空いている時間帯を狙って買いに行くと良いでしょう。
献立を決めておくと、購入する食材も決まっているので、滞在時間も短くて済みます。
1、2、3を実践するメリットとしては、①食費が減る ②家庭内でのフードロスが減るという効果が期待できます。計画を立てるのは大変かもしれませんが、整理整頓する良い時間にもなります。
食費の変化を記録したり、食事を写真に撮影して記録しておいたりすると、モチベーションが上がり楽しく続けることができます。