房州の春を知らせる野菜「食用なばな」

2021.01.25

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こんにちは千葉県房州地区の食べる担当「おかじ」です。
千葉県の房総半島(館山市)に移住して、地域の食についてレポートしています。
私の住む地域では食用なばなの生産が盛んで、移住してからというもの「食用なばなの大ファン」になってしまいました。
今日はそんななばなについて熱く語りますのでお付き合いください。

“春を呼ぶ野菜”

房総半島は西側には東京湾、東側および南側には太平洋と3方を海に囲まれた地域。沖合を流れる暖流の影響により、一年を通じて温暖な気候に恵まれ、真冬でも霜が降りにくいエリアとなっています。

この恵まれた環境と東京から100Km圏内にあるという立地条件から、野菜や果実、花卉など多くの作物の栽培と出荷が盛んな、関東エリア有数の農業地帯として発展を遂げてきました。

中でも、今回ご紹介するなばなは、「春を呼ぶ野菜」として、50年以上も前から生産が続く地域の特産品であり、東京市場に並ぶ菜花の約半数を出荷。耕地面積、出荷量、質ともに“日本一のなばなの産地”と呼ぶにふさわしい場所となっています。

観賞用の菜の花とどこが違うの?

観賞用の菜の花も「食用なばな」も元は同じものですが、食用は味の面で、苦みやアクを少なくするなど、大幅に改良されています。
他にも、茎が柔らかいこと、摘取りを継続していくために脇芽の出が早く旺盛なこと、蕾がそろった大きさであることなどの点が改良されています。

 

春の健康野菜として代表的な菜花ですが、ビタミン群や鉄分が多いなど栄養価が高いことで知られています。房総の食用菜花の栽培は、昭和18年頃に白浜町で栽培されたのが始まり。切り花用に出荷していた「菜の花」が、東京の料亭で高級料理として食べられていると聞いた農家が、食用の菜花として栽培を始め、生産が広まったそうです。お年寄りの農家の人でも栽培ができることから、東京の市場でも年々人気が高まっている数少ない野菜の一つです。おひたしやからしマヨネーズあえ、天ぷら、汁の実、さっと茹でてからベーコンといためたり、煮物などで美味しく食べることができ、この時期の食卓を賑わせます。近年は観光食用菜花摘みも人気があります。

 

食用なばなファン代表として色んな料理にしてみました

栄養成分は、カロテン、ビタミンB2、C、鉄分を多く含み、カルシウムにいたっては健康野菜の代表選手であるほうれん草の約3倍!と言われています。独特のほろ苦い味と鮮やかな緑は、伝統的な懐石料理から、パスタなどの洋食まで実にバラエティー豊かに使用されています。

特徴:春の到来を告げる華やかな食材としてのブランド力と、栽培のしやすさも手伝って近年、栽培量が増えてきました。
千葉県の県の花として広く親しまれています。

なばな:栄養価(100g中)
たんぱく質 4.1g
糖質    1.4g
食物繊維  3.2g
エネルギー 33kcal
ビタミンA  168μg
αカロテン  – μg
βカロテン  2,020μg
ビタミンB1 0.12mg
ビタミンB2 0.20mg
総ビタミンC 80mg
食べ方:たっぷりのお湯でさっと塩ゆでしたなばな(菜の花)をおひたし・和え物に。また、ほうれん草や小松菜と同様に炒め物・煮物・パスタまで幅広く利用できます。

保存方法:なばなは畑から収穫したあとも呼吸や蒸散(葉等から空気が蒸発する)を行います。収穫後から呼吸等で栄養は徐々に失われていきますので、お早めにお召し上がり下さい。また、葉物野菜ですので萎れやすく、新鮮でも萎れたようになることがあります。このような場合は、なばなを冷水に短時間浸すと、蒸散で失った水分を戻すことが出来ます。なばなを保存する場合は、水に浸した後に、空気に触れないようにビニール袋や新聞紙に包み、立てた状態で冷蔵庫に入れてください。

なばなさえあれば、色んな料理が楽しめます。
皆さんも温暖な房総の冬になばな摘みをしてみませんか?

この記事の著者のプロフィール

おかじ

鹿児島で営業職を10年ほど勤務の後、デザイナーを目指して2006年に上京。 広告デザインや宣伝広報の企画・制作・ブランディングに従事。 中でも映像制作ディレクターとして活動するうちに映像の面白さに惹かれ、2012年に映像制作会社に転職。 そこで新しく社内でデジタルサイネージのインタラクティブ部門を立ち上げ3年間かけて多くのコンテンツを開発し、世に送り出しました。 2018年3月、房総半島を起点に映像制作を中心としたフリーランスとして独立。 「映像をもっと気軽に。」をコンセプトに、映像制作やグラフィックの制作活動はもちろんのこと、自ら運営管理する地域密着のローカル動画共有サイト『房TUBE』を運営しながら、館山市の食の魅力を伝える地域おこし協力隊として活躍中。

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