房州めしは黒潮の恵み

2020.08.13

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こんにちは、千葉県館山市に移住して、房州の食に関することを取材し、動画や写真、記事などを使って日々情報発信している、おかじです。

前回は、私が移住した千葉県房総半島の南部に位置する房州(館山市)が、半島特有の地形や年間を通して温暖な気候により「少量多品種」という特異性を持った産地であること。そこで採れる食材や料理をひっくるめて、私は勝手に「房州めし」と名付けて親しみを持って呼んでいることをお話ししました。

今回もそんな房州めしについて、以下の3つの内容でお伝えしていきますので是非最後までお付き合いください。

・房州という土地の特徴について『黒潮の恵み』

・房州で採れる食材の種類『少量多品種』

・食材が手に入る場所『地産地消店』

 

黒潮の恵み


まず房州の土地に関する特徴をまとめてみました。
三方を海で囲まれているという半島ならではの地形で太平洋に面している事もあり、特に黒潮の影響を強く受け、気候も夏は涼しく冬暖かい「冬暖夏涼」という特徴を持っています。やっぱり海からの恵みは絶大なようですね。

黒潮は日本のはるか南、フィリピン近海からやってきて、太平洋をとおり千葉県の房総半島あたりまでおよぶ暖流で、幅が100キロメートルくらいあり流速は平均で毎秒1メートル、人間の歩く速さと同じくらいのスピードで流れていることになるそう。
熱帯の温かい海水を運んでくるので、海の表面で接する空気を暖め気候にも影響を与え、黒潮の流れにのって魚が移動するため、日本に漁業資源をもたらしています。

少量多品種

前回より大きな特徴として「少量多品種」であることをお話ししてきましたが、海、里山、田畑がギューッと詰まった食の楽園とも思える土地なのに、農作物を育てるための平地は狭く生産量は控えめ。種類の豊富さが売りと言えるでしょう。

では実際にどんな食材が房州では採れるのでしょうか?

それでは先ほどから話題にしている「黒潮(日本海流)」が最も影響している房州海の幸を紹介します。

『房州エビ』
実はこの写真、昨年の台風被害が最も酷かった館山市にある相浜漁港の冷凍庫の中で奇跡的に綺麗な状態で保管されていたものです。
ちょっと思い出に残る写真ですので引っ張り出して載せてみました。

台風15号、19号で館山全域が停電となり、特に最南端のこの地域の被害は想像を絶するものでした。
しかし偶然にも相浜の一部だけポツンと停電を免れて、こちらのイセエビたちを都内の復興イベントで販売することができたことがとても印象に残っているのです。

そんな房州エビは房総半島沿岸の浅い海域で捕れるエビで、房州伊勢海老とも呼ばれています。
特徴は他の地域より浅瀬に住んでいる為、日に焼けて色が黒いことや、浅瀬には餌が豊富にあり、それを普段食べているので身が甘い、ちょっと小ぶりな伊勢海老です。
外房地域の伊勢海老の漁獲高は、なんと日本一なのだそう。高級食材として親しまれ、日本一の産地ということもあり、獲れたばかりの活きのいい伊勢海老を、どこよりもリーズナブルに味わえるのが魅力です。
房州地域の宿やお食事処では、伊勢海老の美味しさをそのまま味わえるお造りから焼き物、天ぷら、鍋、さらにはカレーなどのオリジナル料理まで、いろいろな味わい方が楽しめます。
こちらは館山の伊戸漁港で水揚げされたばかりの房州海老カレーを食べた時のものです。
是非皆さんも房州の美味しい海の幸を食べに来てくださいね。

『海の幸』
房州エビ以外にも暖かい時期には、アジ・マイワシ・イサキ・サザエ・スズキ・アワビ・スルメイカ、寒い時期にはサバ・キンメなど楽しめます。

『農作物』
新鮮な魚介類が日々水揚げされていると同時に、農産物はに加え、一年を通して多様な野菜や果実が生産されています。特に神戸地区の神戸レタスは、冬場の特産野菜としてブランド化されています

『くだもの』
果実は、いちご、びわ、いちじく、なしに加え、マンゴ ーやパッションフルーツ・ドラゴンフルーツまで生産されている、知られざるフルーツ王国でもあるのです。温暖な地ならではですね。

『生花が有名』
ほとんど雪が降らないので暖かいというよりは「寒くならない」ことから真冬にも花いっぱいで、1月には花畑は満開になり都心からポピーやストック、菜の花を毎年楽しみに見に来られる方も多くいます。

地元食材はどこで買える?

館山市内にはJAの直営や民営による直売所に加え、いちご狩りセンター、地域の地産地消を積極的に取り入れた飲食店が点在しています。
今回は簡単にお店情報をリンクしておきますね

とれたて健人館
JAグリーン館山店
ふれあいショップ平砂浦
館山いちご狩りセンター

追記ですが、前回の記事で地元のスーパーに地域食材があまり並んでいないと書きましたが、知り合いの地元の農家さんたちに理由を訪ねたところ、皆さんから同じ回答だったのが生産量不足ということでした。
少量多品種という珍しい特徴ではあるものの、大型スーパーに安定した出荷をするとなると少し大変なのかもしれませんね。
他にも理由はたくさんあるようですが、まずはこの一つ。生産量が少ない点はキーワードになりそうです。

この記事の著者のプロフィール

おかじ

鹿児島で営業職を10年ほど勤務の後、デザイナーを目指して2006年に上京。 広告デザインや宣伝広報の企画・制作・ブランディングに従事。 中でも映像制作ディレクターとして活動するうちに映像の面白さに惹かれ、2012年に映像制作会社に転職。 そこで新しく社内でデジタルサイネージのインタラクティブ部門を立ち上げ3年間かけて多くのコンテンツを開発し、世に送り出しました。 2018年3月、房総半島を起点に映像制作を中心としたフリーランスとして独立。 「映像をもっと気軽に。」をコンセプトに、映像制作やグラフィックの制作活動はもちろんのこと、自ら運営管理する地域密着のローカル動画共有サイト『房TUBE』を運営しながら、館山市の食の魅力を伝える地域おこし協力隊として活躍中。

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